PAPA

近年、慢性関節炎の原因となる遺伝子が解明され、自己炎症性疾患の新しい病気の概念が確立されてきました。 PAPA症候群は無菌性関節炎、壊疽性膿皮症を特徴とするプロリンセリンスレオニンホスファターゼ相互作用タンパク質の変異によって引き起こされる常染色体優性のまれな自己炎症性疾患です。染色体15q上のPSTPIP1遺伝子の変異によりおこります。家族内に発症者がいない孤発例もあります。皮膚病変は年長や成人になって発症することが多く、そのため診断がおくれることがあります。再発性無菌性関節炎に罹患し、PAPA症候群と家族性地中海熱の原因となる遺伝子であるPSTPIP1とMEFVの両方に変異を有する3歳の例も報告されています。