NLRC4関連自己炎症性疾患

細胞内受容体のNLRsの一つであるNLRC4は、種々の刺激によりcaspase-1の活性化を起こし、pro-IL-1βやpro-IL-18を活性型に誘導して炎症応答を惹起する。近年、こういった自然免疫の病原体認識機構以外に、NLRC4と自己炎症性疾患との関連が報告されるようになった。NLRC4遺伝子の機能獲得変異を伴う疾患群として、乳児期に発症する腸炎とマクロファージ活性化症候群を来す疾患群と家族性寒冷自己炎症症候群を含むクリオピリン関連周期性発熱症候群様の疾患群が報告された。本邦では数例の報告のみで、抗インターロイキン(IL)-1剤が有効例を報告している。

NLRC4関連自己炎症性疾患 日本臨床 76(10);1797-1803,2018